ストックリーの生い立ち

1930年代半ば、創業者であるヨーゼフ・ストックリ―は、両親が経営する、スイス・ウォールヒューゼンにある工務店で、自分の為に木製スキー板を趣味で作っていました。 彼は工務店の仕事には興味がありませんでしたが、工務店からでる廃材を利用して、工務店内にある洗面台の上で、それらを切ったり曲げたりすることに対しては、強い興味を持っていました。
そのうち、彼が友達からスキー板の注文を受け始めると、徐々にその需要が大きくなり、ついには、1935年に、両親が経営する工務店の敷地内に、スキーブランド会社「ストックリ― AG」を設立することを決意しました。今なお、その製造工場は、スイスで初めてのスキー製造工場として残っています。

ヨーゼフ・ストックリ―の思考はかなり独創的でした。彼が最初のスキー板を制作する際には既に、ある程度の軽量化を考え、スキー板の滑走面に溝を付けていました。 1945年には、彼はヒッコリーとアッシュ材を、ねじ込み式のスチールエッジとで組み合わせた、世界で初めてのラミネートウッドスキーを作り上げ、更にセルロイドの保護シートを接着することを試みました。
1957年にはヘッド社からのアイデアを取り入れて、メタルスキーを作った最初の人となり、その後、1965年に世界で初めてのプラスチックコンパウンドのスキー板を世に送り出しました。

1935年に、50組のスキー板が作られた洗面台の上に小さな生産ラインがあった時代から、ストックリー社は、今なお進化を続けています。1986年以降、ストックリー・スキーは、主にスイス・ルツェルンの郊外にあるマルタースで生産されています。
現在、ストックリー・スイス・スポーツ AGは、年間60,000台以上のスキーを製造・販売するに至りました。最新のコンピューター制御(CNC)フライス盤と手仕上げの組み合わせで、80人の従業員が、ハイテクスキー製品を製造しています。
ストックリー社は、80年以上の経験と、レース部門および開発部門での成功に裏付けされた、確かな経験と技術力により、ユーザーの欲求を満たす、最高のスキーを日々製造しています。

  • 2021-22シーズン ワールドカップ総合優勝を果たしたマルコ・オーダーマット選手

  • 1930年代、ヨーゼフ・ストックリー氏が製作したスキーを履いて楽しむ本人と仲間たち

  • 1965年、世界で初めて製造されたプラスチックコンパウンドスキーを持つヨーゼフ・ストックリー氏

History

1930年
  • ・ヨーゼフ・ストックリーが、自身の為に、スイス ウォールヒューゼンにある両親が経営する工務店にて、廃材のアッシュ材を利用してスキーを製作する。
1935年
  • ・ヨーゼフ・ストックリーが、両親の工務店の敷地内にストックリーAGを設立
1945年
  • ・ヒッコリー材、アッシュ材とスチールエッジを採用した、ラミネートスキーを世界で初めて製造する。
1957年
  • ・世界で初めてメタルスキーを製造する。
1965年
  • ・世界で初めて、プラスチックコンパウンドによるスキーを製造する。
1967年
  • ・スイス国内にて、販売直営店、レンタル事業の展開を開始する。
1986年
  • ・ストックリー・スイス・スポーツAGを設立し、スイス・マルタ―スへ本社及び工場を移転する。
1994年
  • ・これまで、相手先ブランドの受諾業務としてレーシングスキーを製造していたが、この年よりスイス・スキー・プールへ加盟し、ウルス・ケーリンと共に自社ブランドとして初めてワールドカップへ参戦する。
2002年
  • ・ティナ・マゼが、オーストリア・セルデンで開催されたワールドカップ開幕戦で初優勝。
2011年
  • ・ティナ・マゼが、ワールドカップ総合3位を獲得。
2012年
  • ・ティナ・マゼが、ワールドカップ総合2位を獲得。
2013年
  • ・ティナ・マゼが、ワールドカップにて、合計2,414ポイントを獲得し、世界記録を樹立、総合優勝を遂げる。
2013年
  • ・ファニー・スミスが、ノルウェー・フォスで開催されたスキークロス世界選手権にて金メダルを獲得し、スキークロス・ワールドカップでも総合優勝。
2019年
  • ・ファニー・スミスが、スキークロス・ワールドカップで総合優勝。
2021年
  • ・ファニー・スミスが、スキークロス・ワールドカップで総合優勝。
2021年
  • ・マルコ・オーダーマットが、ワールドカップ総合2位を獲得。